Straight hair, straight dream
三和 友里香 / Yurika Miwa
ライフストーリー
1991年生まれ、さいたま市出身。
「将来の夢はヘアメイクアーティスト」
小学三年生から卒業まで、三和が文集に書いた将来の夢はずっと変わることがなかった。
生まれつきくるくるした髪がコンプレックスで、それを隠すために小学三年生から自分で髪をまとめることにこだわった。「今は見返したくない」と語るほど、ビシッと決まった特徴的な分け目を毎日作り続けていた。
小学四年生で初めて縮毛矯正をした時の感動は今でも忘れない。昨日までと世界の見え方がガラリと変わった。まるで新しい人生が始まった気分。美容の力を、初めて身をもって体験した瞬間だった。
そんな子ども時代から三和を支えてくれた3歳上の姉の存在なしに、三和を語ることはできない。今でも何かの節目には必ずと言っていいほど相談する存在だ。
昔からダンスや美容が好きだった三和とは対照的に、大学を出て銀行勤めという堅実な姉から聞く助言には重みがあった。いつも背中を押してくれる姉の言葉が、三和をここまで導いてくれた。
ずっと背中を追い続けていた姉が一時期体調を崩し、三和が代わりに甥っ子の面倒を見ていた時期があった。三和は半年間にわたって、来る日も来る日も、姉のために甥っ子の写真を送り続けた。その写真が姉を勇気づけ、辛い時期を乗り越えることができたという。フォトスタジオで働いていた三和にとって、改めて写真の力を知る経験だった。
「姉が、クッポグラフィーで写真を撮りたいと言ってくれたんです」
いつも以上にニコニコしながらそう話す三和は、かつてヘアメイクアーティストを夢見た小学生の頃のようにまっすぐな目をしていた。
写真の力を信じるヘアメイクアーティスト。そんな三和だからこそ生み出せるヘアメイクを、写真を、これからも届けていく。